(002/100) 図書館戦争
1年100冊プロジェクト(大げさな)の第2冊を飾るのは図書館戦争シリーズの1冊目、「図書館戦争」です。
評判を知って購入したいと思っていたのですが、文庫化されるのを待ちきれずに結局手に入れてしまいました。
図書館と軍隊のお話に恋愛成分も含んだ貪欲な構成の物語です。
昭和から「正化」へと元号が移ったパラレルワールドでのお話。
公序良俗を乱し、人権を侵害する表現を取り締まる法律として「メディア良化法」が成立し、検閲行為が合法化されたた世界。
その検閲権に対抗する勢力となる事を期待されて成立したのが通称「図書館の自由法」である。
図書館への検閲行為に対抗すべく準備された警備隊が、検閲側との抗争の中でその規模が拡大して「図書防衛隊」となった。
図書防衛隊の図書特殊部隊に配属された主人公の笠原郁の成長が、図書館隊とメディア良化機関との抗争の中で綴られています。
図書防衛隊への志願の動機となった事件が、ずっと笠原の行動のベースとなっており、その行動と、実際の防衛隊との制限がせめぎ合っているところが秀逸です。
図書館と軍隊と言う意外な組み合わせと、それをつなぐ設定に無理が無く、物語の世界に引き込まれていきます。
個人的には第5章の事件の出来が今ひとつと感じました。何だかカタルシスが無いと言うか。
って所を差し引いても、全編とても面白く最後まで読み通せました。オススメです。
Status:初読
Mago6的オススメ度:★★★★☆
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祝・アニメ化!
激甘!